”藤森式”竪穴住居をつくろう!通信2
”藤森式”竪穴住居をつくろう!通信2
今回は初日の午後の部についてのお話です。午後も材料集めのための作業です。
一軒の家を建てるのに(竪穴住居づくりのプロではないので本当のところはわかりませんが)材料集めだけで約半年かかるといわれているそうです。そのくらい、材料をたくさん集める必要があります。
柱、梁、垂木となる材をあつまるために、まずは石斧を使っての木を切るためのレクチャーがありました。
石斧は平たいものと、丸いものがあり、平たいものは海外からはいってきたものではないかとのこと。
道具は自分の体に合ったものであることがとても大切と言われますが、この日は用意していただいた3本の石斧の中から、お好みのものを選んで。木を切るというよりは、幹を打って、繊維をつぶしていくようなイメージです。上から斜め下に向かって、さらに下から斜め上に向かって、砂時計のような形になるように切って、最後はみんなで押し倒しました!
参加者約20名で所要時間は約1時間。木を切るのに疲れてきたら次の人に代わって、木っていない時間は応援に回って、みんなで一つのことに取り組むと達成感も倍増。倒れた時は、拍手と歓声があがるほどで、みんなとってもいい表情をされていました。
チェーンソーなどで木を切ると、切り口は根元近くにきれいに残りますが、石斧場合は、腰の下あたりの位置に、ボサボサした木の繊維が残ります。これが、縄文スタイルでの伐採の証。通は木の切り口をみれば、何で切ったかわかるそうです。そのようなわけで、石斧で頑張った証は、残そうと考えていますので、近くにいかれた際にはぜひ探してみてくださいね。
その後、現代の斧でも伐採体験。こちらは20分程で終了。別の地域で聞いた話だと、自分に合った道具でコツをつかめば、石斧でも8分で切れるプロもいるのだとか。
石斧伐採体験も、ちの旅縄文検定の候補入りです(笑)
参加者からは、石は何で削ったのか、石と柄は何で結んだのか、という疑問の声があがり、それぞれの説をとなえたり、ユニークな想像がでたりと、答えがあるようでないことについて思いを巡らせる時間も、皆さま楽しまれていました。初めてのことだらけでしたが、自然の中で、個性豊かなみなさまと、色々なことを共有できたことは本当に尊いことだと感じられた1日でした。
つづく